香りの効用 2
スポンサード リンク
香りを感じる経路、香りの良し・悪し、体への影響などが、
「 私たちにもたらす現象 」 についてはどのようになって
いるでしょうか。
◆ 直接感情にうったえる 「 香り 」
「今日はなんだか1日イライラしてる!」
何の理由もなく感じるこうした感情が、
香りによって和らいでいく…
このような経験のある方は多いでしょう。
これは、キャッチされた香りの情報が、
大脳辺縁系 → 視床下部 → 下垂体 へと伝達されることと
関係しています。
この大脳辺縁系という部分は、自律神経や情緒をコントロールする役割を
担っていますが、嗅覚機能はその部分と密接につながっています。
嗅覚は、ヒトの持つ5感の中で一番本能的で "原始的感覚" といわれますが、
こうした理由で香りは本能や感情に直接影響するのです。
これが、大脳皮質と呼ばれる部分を経てから大脳辺縁系に伝わる
「 視覚 」 や 「 聴覚 」 という他の感覚との一番の違いなのです。
「 香り 」 でふと昔の記憶がよみがえったり、ある感情を思い出したりするのは
人間の原始的な部分が直接刺激されるからなのです。
◆ 香りと自律神経
香りは、視床下部という自律神経をつかさどる部分にも伝わります。
自律神経は、体温、呼吸、血圧、睡眠、排便、消化 … などの生命活動を
維持するすべてをコントロールします。
同時に、香りは、下垂体という親指の頭ほどの小さな部分にも届きます。
この部分は、ホルモン分泌に関る大切な役目をしているところで、
ホルモン分泌量、期間、タイミングなどを精緻にコントロールしています。
香りの粒子が、こうして脳内に届けられることで、
脳内神経伝達物質の働きやホルモン分泌に影響があることが
確認されています。
アロマセラピーとは、「 香り 」 で脳に働きかけることで、
体の中の働きを調整しようとする生理的側面からのアプローチというわけです。
◆ 香りのチカラ
香りには、日常生活のいろいろな場面で影響を受けていることを
意識したことはないでしょうか。
風邪をひいたり、花粉症などが原因で鼻づまりを起こした時、
何を食べても味がわからない、おいしくない、食欲が湧かない…
これは、匂いを感じる嗅上皮という粘膜が正常に機能しないことが原因ですが、
鼻をつまんで飲食をしてみても、同じようなことは起こります。
試しに香りの強いコーヒーや緑茶を "鼻をつまんで" 飲んでみて下さい。
多くの人は 「 何を飲んでいるのかわからない 」 と感じると思います。
また、空腹で料理をはじめても、その料理が終った頃に
「 なんだかお腹がいっぱい… 」 と感じたことはないでしょうか。
これは、料理の匂いによってその粒子が脳に届き、視床下部にある
食欲中枢が刺激されることによって、「 満腹になった 」と 錯覚することで
起こる現象です。
◆ 香りとダイエット
このような "香りのチカラ" をダイエットに利用しない手はないと
「 痩せる香り 」 とか 「 香りで痩せよう 」
という謳い文句のダイエット商品が存在します。
賢い方はもうおわかりだと思いますが、
「 痩せる香り 」 というものがあるわけではありません。
もちろん 「 香りが太らせる 」 ということもあり得ません。
「 香り 」 が食欲中枢に働きかけ、その結果
「 食欲が湧いてたくさん食べた 」 → 「 だから太った 」
ということはあり得ることでしょう。
でも、"香りそれ自体" に体重の増減をさせるチカラはありません。
「 香り 」 がダイエットに有効だというのは、
"食欲中枢機能を安定させる" そのことを指す、ということを
理解する必要があります
食欲中枢が安定した結果、食事の量やタイミングが整い、
極端な体重の増減が無くなる…
これが香りがダイエットにつながる、という本来の意味だからです。
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
嗅覚、というのは、ヒトの本能に大きな影響を与えています。
特に、「 食 」 という場面においての香りは、食欲に関る大きな要因の
ひとつです。
香りを大切にする事は、同時に 「 食 」 を思うことでもあるのではないでしょうか。
そして、それはつまり 「 健康に生きる 」 ということにもつながっているのです。